歯に関するQ&A

Q.歯みがきをしているのに、虫歯になるのはなぜですか?

A.お口の中の細菌が固まってプラーク(歯垢)を作り、プラーク中の細菌が出した酸が歯のエナメル質を溶かすことで虫歯になります。毎日の歯みがきで汚れを完全に落とすことは不可能なため、虫歯になってしまいます。定期的に歯科医院で検診を受けましょう。

Q.小さな虫歯は治療したほうがいいですか?

A.初期の小さな虫歯は削らなくても、ご自身と歯科医院での予防処置により、治すことができる場合があります。また、そのままにしていても進行せず問題ない虫歯もあります。ただ、小さくても進行の早い虫歯もありますので、気付いたら歯科医師にご相談ください。

Q.親にむし歯が多いと、赤ちゃんもむし歯になりやすいですか?

A.歯並び・歯の質・唾液の性質など、遺伝的なものもありますが、赤ちゃんへの食事や飲み物の与え方や生活習慣が赤ちゃんのむし歯をつくります。歯が生えたら、歯みがきをする習慣をつけましょう。
また、むし歯菌はお母さんから赤ちゃんに伝播することが多いので、妊娠中の食生活に注意しましょう。また、妊娠中の歯周病も胎児への影響が報告されています。安定期に入ったら妊婦歯科検診を受けましょう。

Q.歯科でのエックス線撮影は、胎児への影響はありませんか?

A.防護エプロンの着用により被ばく量を軽減できますし、歯科用のエックス線撮影は腹部からも離れており、胎児にはほとんど影響がありません。日本で1年間に浴びる自然放射線量、歯科治療で行われるデンタルエックス線撮影150枚ほどですので、診断治療のために必要に応じてエックス線撮影を行ってもほぼ問題ありませんが、撮影は必要最低限にしています。

Q.子どもの歯みがきは、いつから行うべきですか?

A.乳歯が生え始めたら歯みがきの習慣づけをはじめましょう。まずはお口の中を見たり、触られることに慣れさせるところからはじめましょう。初めのうちはガーゼなどで、慣れてきたら乳児用の歯ブラシで1~2回ちょんちょんと歯に触れる練習をしましょう。子どもが嫌にならないよう褒めながら行ってください。

Q.歯ブラシの選び方を教えてください。

A.歯ブラシの頭(毛の部分)が、「前歯2本分」程度のサイズをおすすめします。また、お子さんの場合は、仕上げ歯みがき用に保護者が持ちやすい歯ブラシも用意しましょう。

Q.歯の治療は、どうして何回も通うことになるのですか?

A.初期の虫歯であれば1回の治療で済みますが、虫歯の進行度によっては経過を見ることもあります。根管治療(歯の根っこの治療)の場合は、歯の大きさにより根の数が違うので、奥歯(大臼歯)では根管治療を含め最終的に噛めるようにするまで4~5回以上かかることもあります。炎症があり治りが遅い場合は、さらに回数や時間がかかることもあります。
また、保険診療では1回でできる治療内容に制限があるという理由もあります。当院では、できる限り最小限の治療回数で終了するようにしています。

Q.歯がなくなったままにしておくと、どうなりますか?

A.歯がなくなると、噛み合わせが悪くなる、発音がしにくい、咀嚼効率の低下、見た目の悪化などが生じます。歯は動くので、なくなって出来たスペースのほうへ傾いたり、噛み合う歯が無くなった方の歯が出てきたりします。いざ治療をしようとした時に、歯が傾いていて治療が難しくなる場合があるうえ、治療が可能であっても時間と費用が多くかかるため、早めに歯科医師にご相談ください。

Q.歯医者さんでも「かかりつけ医」を定めた方が良いというのは本当でしょうか?

A.健康管理に気をつけて内科などの主治医を決めるのと同じです。自分の大切な歯の健康管理をゆだねるには、信頼できる「ホームドクター」が大切です。全身の状態、そして今までの歯や歯肉の病気の状態を知りつくしているホームドクターでこそ、最適な治療が受けられるものです。ぜひ歯科の「かかりつけ医」を決めましょう。

Q.痛くなってから行きがちですが、検診に行った方がいいですか?

A.むし歯の初期は痛みを伴いません。最初は違和感や、うずくような感じで、たまに水がしみるなど症状としては軽いので見過ごしがちです。激しい痛みを伴うようになったら、かなり進行して神経にまで影響がある可能性が高いです。一生、自分の歯で食べるために、無症状でも定期的に検診を受けることをおすすめします。

Q.歯周病は何歳くらいから気をつけるべきですか?

A.一般的な歯周病は20代後半から30代にかけて発症することが多いです。虫歯と違い、自覚症状が出るまで時間がかかるので、気付かないまま過ごして重症化してしまいます。20代後半から歯周病予防をしましょう。
また歯周病の原因は、歯みがきで落としきれなかった汚れ(細菌性プラーク)と呼ばれるものです。いつもお口の中が汚れているお子さんは、5歳頃から歯肉炎が始まります。お口の中の汚れは毎日蓄積されていきますので、厳密に言えば歯が生えた時点から注意する必要があるでしょう。

Q.歯ブラシのときに出血するのは歯周病なのでしょうか?

A.硬い歯ブラシで強く歯みがきをすることで歯ぐきを傷つけ出血することもありますが、歯ぐきに炎症が起きていて出血することが多いです。ただ、炎症の進行度やその日の全身の健康状態などにより、歯ブラシのたびに必ず出血するとは限りません。歯ぐきの炎症が進むと歯を支える骨にまで進行して骨を溶かしてしまいます。それが歯周病です。
歯磨きの時、出血に気づいたなら早めに歯科医院を受診しましょう。
また、喫煙者は出血しにくいため、歯周病に気付かずに悪化する傾向があります。喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病の危険性が4~5倍あるといわれています。自覚症状のない「隠れ歯周病」となりますので、ぜひ歯科医院で歯周病検査を定期的に行ってください。

Q.毎日歯みがきをしても歯周病になるのですか?

A.自分ではしっかりと磨いているつもりでも、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目など、自力では十分に汚れを落としきれません。その溜まった汚れが原因で炎症が進んでいきます。
自分で行う毎日の歯みがきでは、歯ブラシだけではなく補助的な清掃用具(フロス・歯間ブラシ等)を使用しましょう。さらに歯科医師や歯科衛生士による正しい歯みがき指導を受けたり、衛生士によるプロフェッショナルケアを定期的に受けることをお奨めします。

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